株式会社アスタスタ
UXデザイン

Webサイト改善はどこから始める?UXデザインで考える課題整理と改善の進め方

シニアデザイナー SHIRAI

2026.7.2

おはようございます、デザイナーとしてアートディレクションとUX業務を担当しているSHIRAI(@shirai_astaster)です。

Webサイトを改善したいと思ったとき、まず思い浮かぶのはデザインの変更かもしれません。

色を変える、写真を差し替える、トップページをリニューアルする。もちろん見た目を整えることも大切ですが、その前に「そもそも何が課題なのか」を整理しておくと、改善の方向性がぐっと見えやすくなります。

今回は、Webサイト改善を進めるときにアスタスタで大切にしている、UXデザインの視点についてまとめてみます。

Webサイト改善の全体の流れ

Webサイト改善にはいろいろな進め方がありますが、まずは全体の流れを見ておくと考えやすくなります。

いきなりデザインを変えるのではなく、まず課題を整理し、ユーザー導線を確認する。そのうえで、情報設計や言葉、見せ方を見直し、優先順位をつけて改善していく流れです。

今回の記事では、Webサイト改善の進め方を次の7つのステップに分けて考えてみます😀😀

Webサイト改善に入る前に確認したいポイント

Webサイトを見直すときは、次のようなポイントを確認してみると、課題が見つけやすくなります。

  • サイトの目的は明確になっているか

  • 誰に向けたサイトなのかが伝わるか

  • トップページから主要ページへの導線はわかりやすいか

  • サービス内容や強みがすぐに理解できるか

  • 実績や事例にたどり着きやすいか

  • 問い合わせや資料請求など、次の行動がわかりやすいか

  • ボタンや見出しの言葉が具体的か

  • スマートフォンでも迷わず読み進められるか

すべてを完璧にする必要はありませんが、いくつか気になるところがあると、改善の優先順位を考えるヒントになります。

01 課題を整理する

Webサイト改善で最初に考えたいのは、いきなり「どう直すか」ではなく、「何を改善したいのか」です。

たとえば、問い合わせを増やしたいのか、サービス内容をわかりやすく伝えたいのか、採用につなげたいのか。目的が変わると、見るべきポイントも変わります。

問い合わせを増やしたいのであれば、トップページからサービスページ、実績、問い合わせまでの流れを見ます。サービス理解が課題であれば、見出しや説明文、情報の順番を見直します。

この段階では、すぐに解決策を出すよりも、まず現状を観察することが大切です。以前の記事「ユーザビリティテストで見えた、ユーザーの迷いと3つの気づき」でも触れましたが、実際のユーザーの動きを見ると、こちらが想定していなかった迷いが見えてくることがあります。

02 ユーザー導線を確認する

課題が少し見えてきたら、次にユーザー導線を確認します。

ユーザーはどこからサイトに入り、どのページを見て、どこで判断するのか。こちらが見てほしい順番と、ユーザーが自然に読み進める順番は、意外とずれていることがあります。

たとえば、サービスページに行ってほしいのに、トップページからの導線が弱い。実績を見てほしいのに、リンクが見つけにくい。問い合わせボタンはあるけれど、まだ相談する理由が十分に伝わっていない。

こうした小さなずれが積み重なると、ユーザーは途中で迷ってしまいます。

導線を考えるときは、「どのページに誘導したいか」だけでなく、「ユーザーが次に何を知りたくなるか」を考えることが大事です。

03 情報設計を見直す

導線を確認したうえで、次に見直したいのが情報設計です。

情報設計は、何をどこに置き、どんな順番で見せるかを整理することです。以前の記事「迷わない体験をつくる情報設計の視点について」でも書いたように、情報の構造が整っていると、ユーザーは自然と目的にたどり着きやすくなります。

たとえば、サービス内容、実績、料金感、問い合わせ導線などがばらばらに見えていると、ユーザーは必要な情報を探すだけで疲れてしまいます。逆に、知りたい順番に情報が並んでいると、それだけでサイト全体のわかりやすさは大きく変わります。

04 言葉を見直す

情報の置き場所とあわせて、言葉の改善も大切です。

ボタンの文言、見出し、説明文が少し変わるだけで、ユーザーの迷いが減ることがあります。「詳しく見る」よりも「制作実績を見る」の方が、次に何があるのか想像しやすい場面もあります。

Webサイトの言葉は、きれいなコピーを書くためだけのものではなく、ユーザーが次の行動を判断するための手がかりでもあります。以前まとめたUXライティングの記事ともつながる部分ですが、ちょっとした言い換えが、迷いを減らすきっかけになることがあります。

こちらも以前の記事「UXライティング―ユーザーの迷いを減らすUIの言葉」で触れています😀

05 見せ方・デザインを調整する

情報の構造や言葉が整理できたら、見せ方も調整していきます。

レイアウトや余白、強弱のつけ方、小さな動きも、ユーザーの理解を助ける要素です。「小さな動きがつくる体験 - UIアニメーションとマイクロインタラクション」でも触れたように、ちょっとした反応や動きが、今何が起きているのかを伝えてくれることもあります。

ここで大事なのは、ただ目立たせるのではなく、ユーザーが自然に読み進められる見せ方になっているかどうかです。見た目の印象と情報の伝わりやすさを、セットで考えていきます。

06 優先順位をつける

Webサイトを見直していると、直したいところがたくさん出てきます。

トップページも変えたい。サービスページも整理したい。実績の見せ方も変えたい。問い合わせ導線も改善したい。

ただ、すべてを一度に変えようとすると、どの改善が効果につながったのかがわかりにくくなります。

まずは、事業上の重要度が高いところ、ユーザーの迷いが大きいところ、比較的すぐに直せるところを分けて、優先順位をつけます。

たとえば、問い合わせ前の導線、サービス内容の説明、CTAまわりは成果に近い場所です。まずそこから整えて、反応を見ながら次の改善につなげていきます。

07 改善を実施し、検証する

改善は、実施して終わりではありません。

変更したことで、ユーザーの動きがどう変わったのか。問い合わせや資料請求などの行動につながったのか。反応を見ながら振り返り、必要に応じて次の改善につなげていきます。

一度ですべてを正解にするというより、小さく試して、少しずつ整えていく。Webサイトは公開して終わりではなく、育てていくものだと思っています。

制作会社に相談するタイミング

「課題がはっきりしてから相談した方がいいですか?」と聞かれることがあります。

もちろん課題が整理されていると進めやすいですが、実際には「何となく今のサイトがわかりにくい」「問い合わせにつながっていない気がする」という段階でも、見直しのきっかけになります。

むしろ、その違和感を分解していくところから、改善の方向性が見えてくることも多いです。

まとめ

Webサイト改善は、見た目をきれいにするだけではなく、ユーザーが迷わず目的に進める状態をつくることです。

そのためには、まず課題を整理し、ユーザー導線を確認し、情報設計・言葉・見せ方を分けて見直していく必要があります。

大きく作り直すだけが改善ではありません。小さな違和感を見つけて、少しずつ整えていくことも、使いやすさを育てる大切なプロセスです。

Webサイトの改善や情報設計、ユーザー導線の見直しは、課題整理の段階から一緒に考えることができます。これからも、ユーザーにとって自然で、事業にとっても意味のあるWebサイト改善を考えていきたいと思います。

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