株式会社アスタスタ
UXデザイン

ユーザビリティテストで見えた、ユーザーの迷いと3つの気づき

シニアデザイナー SHIRAI

2026.1.5

おはようございます、デザイナーとしてアートディレクションとUX業務を担当しているSHIRAI(@shirai_astaster)です。

以前書いた記事では「ユーザビリティテストの基本と、アスタスタでの進め方」について紹介しました。 今回は、実際にテストを行ってみて「やって初めて気づいたこと」を3つピックアップして紹介したいと思います😀😀

ユーザビリティテストは、やってみる前と後で見える景色が大きく変わります。 特にユーザーの迷い方や、チームの認識のそろい方は、実践してみてこそ実感できるものでした。

1. 想定外の「迷い」が見えてくる

ユーザビリティテストをやってみて、一番印象的だったのは「思っていた以上にユーザーは迷う」ということでした。

日々デザインしていると、見慣れたUIや文言が「当然こう理解されるはず」と無意識に思い込んでしまいます。 しかし実際に操作してもらうと、予想外のポイントで手が止まったり、まったく違う解釈をしてしまう瞬間が何度もあります。

以前おこなった、自社サービス「Matereally」管理画面ユーザビリティテスト時の操作ログ

以前おこなった、自社サービス「Matereally」管理画面ユーザビリティテスト時の操作ログ

たとえば、管理画面等によくあるフォーム入力後の「保存」と「公開」のボタン。 私たちは意図を明確に分けて設計していましたが、ユーザーからすると「とりあえず押せば進むと思った」と捉えられてしまう。 その小さなズレが、混乱につながることもありました。

こうした「つまずき」は、実際に観察してみないと気づけないものです。 机上の議論では見逃していた小さなギャップが、テストを通して初めて「見える化」されました。

2. チーム全体の「前提」がそろう

もうひとつ大きかったのが、チーム内での共通認識がそろったことです。

デザイナー、エンジニア、ディレクター。 それぞれの立場でプロダクトを見ていると、少しづつ「使いやすさ」の基準がズレていきます。

ですが、実際のユーザーの操作を一緒に見ていることで、議論が「推測」ではなく「事実」に基づいて進むようになりました。

アスタスタでは、テストの様子を画面キャプチャ+音声で記録し、後からチーム内で振り返るようにしています。 「ここで止まってるね」「この文言は確かにわかりにくい」など、同じ現象を見て話すことで、理解が自然とそろっていきます。

さらに実際の案件では、クライアントと一緒にテスト結果を確認する場を設けることもあります。 ユーザーの迷いを“共に見る”ことで、デザインや仕様の判断がより現実的になり、プロジェクトが同じ方向に進みやすくなりました。

3. 改善の「優先順位」がはっきりする

改善点が多く見つかると、どれから手をつけるべきか迷うことがあります。

しかしユーザビリティテストを行うと、優先順位が自然と浮かび上がってくることを実感しました。

自社サービス「Matereally」管理画面 課題の優先順位づけ

実際のユーザーの行動を観察したうえで議論すると、判断の軸が「デザイン側の都合」から「ユーザー視点」へと切り替わるのを実感します。

たとえば、見た目の整え方よりも、「初回ログイン時に案内がわかりづらい」といった課題のほうが、ユーザー体験への影響が大きいと分かってきます。

数字だけでは測れない「使いにくさ」が、優先すべき改善として浮かび上がることで、結果的に議論の方向性がぶれにくくなり、改善サイクルもスムーズになったと感じます。

「観察」は最強の改善ツール

ユーザビリティテストを重ねて感じたのは、結局「観察こそがいちばん確実な改善ツールだ」ということでした。

データ分析やヒートマップももちろん有効ですが、実際にユーザーが迷う瞬間を目の前で見る体験は、それ以上に強烈です。 「なぜここで止まるのか」を肌で感じることで、デザインの判断がより具体的で、現実に根ざしたものになります。

アスタスタでは、こうした「観察の視点」を日々の制作プロセスにも活かしています。 UIを調整するとき、導線を見直すとき…… 常に「ユーザーはどう感じるだろう?」という問いを立てながら進める。 そんな「観察しながら進める姿勢」をいつも大事にしています。

小さなテストや確認の積み重ねが、結果的に大きな改善へとつながる。 そうして少しずつ、「使いやすさを育てるデザイン」に近づいていると感じています😀😀

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