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インターネットが繋がらない環境でPCの時刻を正確に合わせる方法

ソフトウェアエンジニア T.K.

2026.4.10

はじめに

通常、PCの時刻はインターネット経由でNTPサーバーと同期することで正確に保たれています。
しかし、以下のような環境ではこの方法が使えません。

  • オフライン環境(閉域網・スタンドアロン)

  • セキュリティ上インターネット接続が禁止されている環境

  • 災害時などネットワークが不安定な状況

このようなケースでも、外部の「正確な時刻」を使ってPCの時刻を合わせる方法があります。
本記事では、代表的な2つの方法をご紹介します。


方法1:GPSを利用する

GPSで時刻が分かる理由

GPS(全地球測位システム)は位置情報だけでなく、非常に高精度な時刻情報を持っています。
各衛星は原子時計を搭載しており、その信号には正確な時刻が含まれています。

そのため、GPS受信機を使うことで、インターネットがなくても正確な時刻を取得できます。


構成イメージ

GPS衛星 → GPS受信機 → PC

実現方法

  1. USB接続のGPSレシーバーを用意

  2. PCに接続し、シリアル通信でデータを取得

  3. NMEAフォーマット(例:GPRMC)から時刻情報を取得

  4. PCのシステム時刻に反映


メリット・デメリット

メリット

  • 非常に高精度(μs〜msレベル)

  • インターネット不要

  • 世界中どこでも利用可能(屋外または受信可能な場所)

デメリット

  • 屋内では受信しにくい

  • 専用ハードウェアが必要


方法2:電波時計(標準電波)を利用する

標準電波とは

日本では「標準電波」と呼ばれる時刻信号が送信されています。
これを受信することで、正確な日本標準時(JST)を取得できます。


構成イメージ

標準電波送信所 → 電波受信機 → PC

実現方法

  1. 電波時計用の受信モジュールを用意

  2. USBやシリアルでPCに接続

  3. 受信した時刻データを取得

  4. PCの時刻に反映


メリット・デメリット

メリット

  • 日本国内で安定した時刻取得が可能

  • インターネット不要

デメリット

  • 受信環境に依存(建物内では不安定な場合あり)

  • 地域によっては受信しにくい


ソフトウェア側の実装ポイント

どちらの方法でも、最終的には以下の処理が必要です。

1. 外部デバイスから時刻取得

  • シリアル通信(COMポート)でデータ受信

  • フォーマット解析(GPSならNMEAなど)

2. システム時刻の更新

  • OSのAPIを使って時刻を設定

  • 管理者権限が必要な場合あり

3. 定期同期

  • 一定間隔で再同期(例:1分ごと)

  • ドリフト補正


どちらを選ぶべきか?

観点

GPS

電波時計

精度

◎ 非常に高い

○ 高い

屋内利用

△ 難しい

○ 比較的可能

導入難易度

利用範囲

世界中

日本中心


まとめ

インターネットが使えない環境でも、

  • GPS

  • 標準電波(電波時計)

を利用することで、PCの時刻を正確に保つことが可能です。

特に、ログ管理やセキュリティ、分散システムにおいて「正確な時刻」は非常に重要です。

用途や設置環境に応じて最適な方法を選択しましょう。


おわりに

オフライン環境における時刻同期は、普段あまり意識されないテーマですが、
ログの整合性やセキュリティ、機器間の連携においては非常に重要な役割を担います。

インターネットに依存しない時刻同期手段を持っておくことで、
ネットワーク障害時や閉域環境でも安定した運用が可能になります。

今回紹介した GPS や標準電波の仕組みは、比較的シンプルに導入できる一方で、
用途に応じた設計(設置場所、更新間隔、フォールバック手段など)が重要です。

オフライン環境でも「正確な時刻」を扱うための一助となれば幸いです。

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